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平成29年5月20日(土)に、NPO法人マリンネットワークの平成29年度総会及び講演会、交流会を開催致しました。たくさんの方々にご参加、ご協力を頂き、無事開催できましたことお礼申し上げます。以下、内容に関しましてご報告致します。

平成29年度 NPO法人マリンネットワーク総会・講演会・交流会 報告

1.NPO法人マリンネットワーク総会

日時:平成29年5月20日 14:00~14:30
開催場所:TKPガーデンシティ札幌 アパホテル札幌

正会員数総数116名(個人90,法人26)のうち,出席者70名(うち委任状出席者50)で,正会員数の1/2以上の出席をいただいたので,総会が成立しました. 片石理事長が議長に選出され, 4つの議案について審議をしたところ,原案通り異議なく可決されました。

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総会資料はこちらです

2.講演会

日時:平成29年5月20日 15:00~17:15 開催場所:TKPガーデンシティ札幌 アパホテル札幌

■講演

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50分のお話に、出席者全員が引き込まれていました。北海道は産地と消費地が近いのに、生産者と消費者の距離はとても遠いと感じていました。小西さんのお話の結論は、これから生産者は、消費者のことを知り、様々な人脈を形成し、情報発信は“シズル”(広告用語:五感に訴えるおいしそうな表現)を意識することが提案されました。この“シズル感”については、トークセッションでも重要なキーワードとなりました。

○小西由稀氏 「浜の魅力と思いの伝え方」 概要

・“魚料理のいま”(小西さんがこれまで取材してこられた数多くの料理人のしごとから)
料理人が考えていることは、さかなの扱い方、手当て、熟成などである。ミシュランガイド北海道版にも掲載されている店とシェフについて具体例を挙げてこだわりについてお話をいただいた。
-「鮨一幸」工藤シェフ ネタになる魚については食べたエサまで気にするこだわり
-「天ぷらあら木」 子持ちの春シャコのてんぷらは、身と卵が口の中でなじむよう、卵を半熟に火入れしたいため、浜に活シャコを買いに行き、生きたまま持ち帰っている。
-「鮨ノ蔵」キンキは、身に火を入れずに、脂にほんのり熱を加えた状態で握るため、ウオーターベッド(お湯を張った器にラップをかけた)の上にのせて温める。
-「リストランテ薫」魚の熟成において、一か所に圧力がかかるのを防ぐため魚をビニールに入れて水に浮かせる

・“料理人からみた北海道の魚の特徴”
-知名度あり、脂あり
-うまみが少ない、水分多い、扱い悪いなど

・“浜の魅力と思いの伝えかた”
7つのヒント
1.自分の常識は他人の非常識、自分の常識を疑ってみる
2.魅力、強み、根拠
3.魚のプロフィールが書けるか、魅力の深堀
4.ライバルはいるか、市場を意識しているか
5.エンドユーザーと同じ方向を見る
6.価値の把握
7.伝え方

提案1 おいしさを伝えることにおいて“シズル”の表現方法を意識しましょう
(こだわりやおいしいだけでは伝わらない、食べやすいはおいしさを伝える言葉ではない)
提案2 原石であるさかなを磨き上げましょう
提案3 もっと街へ出ましょう
(実際に見る、知らない味を食べる、料理人と話す、情報・技術を共有、売り込む努力、自分以外の引き出し(人脈)を作りましょう)

【講師略歴】
北海道室蘭市生まれ、札幌市在住。寿司屋の娘に生まれ、幼い頃から食に興味を持ち育つ。札幌の出版社を経て、独立。
畑や海、食品加工、飲食店など、北海道の食の現場を取材し、そこに関わる人と食の魅力をさまざまな媒体で発信中。著書に「おいしい札幌出張」シリーズ、「食のつくりびと」(エイチエス)、共著に「まんぷく札幌」(KADOKAWA)。読売新聞、北海道新聞、財界さっぽろに連載執筆。HBC「グッチーの今日ドキッ!」にコメンテーター出演。

■トークセッション

16:00~17:00 「生産地の取組みと情報発信について」

・スピーカー 小西由稀氏、高谷大喜氏(NPO法人マリンネットワーク副理事長、南かやべ漁協大船青年部「真昆布オーナー制」顧問)
・コーディネーター 遠藤 仁彦⽒(NPO法⼈マリンネットワーク理事)

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真昆布オーナー制について教えてください(コーディネーター)
ー平成15年から始まった南かやべ漁協大船青年部「真昆布オーナー制」は、函館市と合併前の南茅部町を宣伝する目的でスタートした。オーナー制を始めたことで、昆布の消費の仕方を知ることができた(高谷氏)

昆布の販売において“シズル感”をだすにはどうすればいいか(コーディネーター)
ー使ってもらうところから考える。スランス料理などで使われている(小西氏)

消費者や料理人の考えを知る機会はあるのか(コーディネーター)
ー日頃、料理人の考えを知ることはない(高谷氏)
ー農業は自分の生産物を自主流通している生産者も多いので、消費者との交流があるが、漁業はそうもいかない(小西氏)

浜からの参加者に“シズル”の意識について聞いてみましょう(コーディネーター)
ーNHKの番組に出たときに、美味しさを伝える場面をシズルカットと言っていた。愛情を注いで伝えることができるかどうか。苫小牧のホッキガイは肉厚でうまみが強い。そこがウリ。(苫小牧漁協)
ー東京の小学校でサケを使った食育を何年も続けている。大人に伝えるにはまず子供に伝えることからと思っている(北るもい漁協)
ー歯舞漁協は、活魚水槽を入れて活タコの出荷に取り組むところであり、シズルの意識については今後、考えていかなければいけない重要なことだと思う(歯舞漁協)
ー産地の思い、苦労を大切にすることだと思う。とれるもの、量も少なくなっている今だからこそ、大切なことだと思う。魚には取った漁師の名前もついていないのが現状(苫前町)

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■NPO法人マリンネットワークの活動報告

17:00~17:15  片石理事長が、平成28年度の活動報告をしました。

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総合司会 折谷久美子氏(NPO法人マリンネットワーク理事,NPO法人スプリングボード・ユニティ21理事長)

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