2025年度総会・講演会・交流会は皆様方のご参加,ご協力により,5月17日(土)に滞りなく終了しました.
2025年度 総会・講演会・交流会開催概要
■日時:2025年5月17日(土)TKPガーデンシティ札幌駅前
■総会 14:00~14:20(正会員対象)
正会員数総数 91名(個人65,法人26), 出席者54名(会場23,委任書31)で過半数以上に達しているため、総会は成立しました.第1号議案~第6号議案まですべて承認されました.総会資料はこちらです。
笹島隆彦理事が退任され、新たに河合孝治氏(株式会社クマシロシステム設計 取締役 計画調査部長)が就任いたしました。
- 司会の折谷理事
- 議長(片石理事長)
- 監査報告(高須賀監事)
- 新任の河合理事ご挨拶
■講演会 14:40~16:50
第1部 14:40~15:40
講師 長谷川友美氏(映画監督)
① 映画上映(30分ハイライト版)「ここにいる、生きている。~消えゆく海藻の森に導かれて~」
② 講演
30分のハイライト版を鑑賞した後、映像の撮影、多くの関係者へのインタビュー、編集作業におけるご苦労、そして完成までのお話をして下さいました。
縄文時代から続く南かやべのコンブ漁業は、そこに暮らす人々が大切にし受け継いできたものであり、未来へも繋いでほしいという監督の思いが伝わる講演でした。大変お忙しいなか、ご講演くださりありがとうございました。
第2部 15:50~16:50 パネルディスカッション
パネリスト:長谷川友美氏
高谷大喜氏(南かやべ漁協理事、NPO法人マリンネットワーク副理事長)
山口知子氏(北海道水産林務部森林海洋環境局 成長産業担当局長)
コーディネーター:遠藤仁彦氏(一社)寒地港湾空港技術研究センター専務理事、NPO法人マリンネットワーク理事)
冒頭、山口局長から北海道のコンブ産地と品種、生産量・金額の推移、道が進める昆布の生産安定対策の概要、道内におけるJブルークレジットの認証状況(令和7年5月現在でのべ18件、のべ吸収量2,182.8t-CO2)、道によるブルーカーボン取組の推進方向についてご紹介いただきました。また高谷副理事長からは南かやべの漁業の現状、天然コンブの種苗確保が困難な状況であり、成熟誘導の技術を導入し始めているなかでの課題、令和6年度に函館市で認証を受けた養殖コンブのJブルークレジット(1,462.0t-CO2)についてお話しをいただきました。
そのあと、長谷川監督から2名のパネリストへ問いかけがなされました。
・Jブルークレジットの吸収量からすると金額に換算すればビジネスになりうる額であり、地元ではどのように活用する予定か
・保存株の利用や成熟誘導などコンブ生産を持続するための技術について
・北海道はコンブ産地としてJブルークレジット認証のポテンシャルが高い など
これについて、高谷さんからは
・クレジットによる収入は、現在年間1億円の費用をかけている種苗生産とコンブ藻場の保全に使いたいが、漁業者にその考えが浸透している状況ではない、もう少し厳密な吸収量の計算をしたり、調査対象とするコンブをさらに増やすことで、吸収量がもっと多くなると思われる。
山口さんからは、北海道ではクレジットが取得しやすくなるように、ガイドラインを作る予定であることが紹介されました。
次に、遠藤理事の呼びかけで会場の参加者から意見をいただきました。
・歯舞漁協では雑海藻駆除も行っており、情報を収集して取組したい(伊藤常務)
・苫小牧漁協では海藻が無いのでブルーカーボンとの関係は少ないが、CCS事業では漁業者にとって効果があるような協力の仕方を考えていきたい(尾本専務)
・国際的には、マングローブが吸収源として認められているが、クレジットとしては今後発展する余地がある(山口副会長)
・養殖コンブで切断した先端部はブルーカーボンになると2年前のこの会で話したことが実現したのは嬉しい。係数の見直しをすれば、吸収量はもっと増えると思う(川合副社長)
ご意見をいただいた皆様には感謝申し上げます。講演会には41名の方にご参加いただきました.
- 遠藤コーディネーターと長谷川監督
- パネリスト 山口氏
- パネリスト 高谷理事
- 歯舞漁協 伊藤常務
- 苫小牧漁協 尾本専務
- 北海道水産会 山口副会長
- 佐伯浩 北大名誉教授、当NPO顧問
- 北海道開発局函館開発建設部 佐々木次長
- 日本データーサービス 川合副社長
■交流会 17:00~19:00
35名にご参加いただき開催しました.
- 長谷川監督
- ひろめ堂 成田専務
- 日本水産資源保護協会 石川様(締めのご挨拶)
※会費納入のお願い(メールでもご案内させていただきます)
2025年度の会費の納入をお願いします.郵送にて請求書をお送りしますので,お振込みをお願いいたします.
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